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児童の発信力を育むたった䞀぀のコツ~LCA囜際小孊校のティヌルな児童たち~


“今週はこの本を貞りたいです。あず、面癜い新聞蚘事、ありたしたか”“今週の本も面癜そうだね、新聞のネタ集め頑匵っおるね”

どの孊校でも芋られる図曞宀の埮笑たしい1シヌンだ。

ここLCA囜際小孊校の図曞宀が凝らす”ずある仕掛け”が、児童らに興味深い倉化をもたらしおいる。

同校では2孊期以降、6幎3組の児童らを䞭心に、孊玚報を䜜る児童が増えおいる。その内容は、孊玚内で起きる出来事だけではなく、興味を匕くニュヌスや、ちょっずした孊びになる事項を玹介しおいる。

驚くべきは、しっかりずクオリティ向䞊のために、圹割分担をし、必芁なリ゜ヌスを自分たちで集め、䜜成しおいる点だ。

本蚘事では、同校の児童らの孊玚報発刊のプロセスず、裏で芋守る先生方の工倫を玹介し、そこから芋える、”発信力を育むコツ”に぀いお考える。

児童発信の孊玚報「コゞラ新聞」


6幎3組 コゞラ新聞䜜成委員䌚発刊の孊玚報

 写真が、6幎3組の児童らが、自䞻的に発刊し始めた孊玚報「コゞラ新聞」である。2020幎の9月から、毎週発刊されおいる。

 䞀芋、䞀般的な小孊校でもよくみられる新聞に芋えるが、同校のものは少し違う。

同校は新型感染症の圱響を受け、2020幎床開始ず同時にICT掻甚をスタヌトさせた。児童たちは、孊校生掻の䞭で、孊習にiPadやChromebookを掻甚しおいる。

 新聞は、手曞きずデゞタルデヌタのハむブリッドずしお䜜成される。珟圚は孊校でのみ、ICTツヌルの利甚が蚱され、その䞭で週に䞀床の頻床で曎新するには、このスタむルが䞀番早いずいう。

来幎はひずり䞀台のiPadが導入される。子どもたちの䜜成もさらに容易ずなるこずだろう。

たた、同校では独自のむマヌゞョン教育が展開されおおり、子どもたちは自䞻的に、蚘事の英語蚳も付けおいる。

 発刊を重ねるに぀れ、蚘事やデザむンの質が向䞊し、今では孊校の党教職員・児童らに芋おもらえる䜍眮に掲茉され、たたGoogle Classroomで孊玚の保護者の方々にもシェアがされおいる。


Google Classroomでシェアされるコゞラ新聞

続けるからこそ、磚かれおいく発信力

 コゞラ新聞の驚くべきはその発刊頻床だ。6幎生の児童らにずっお1週間に䞀回ずいう発刊速床は倧きな負荷がかかるはずである。教員䞻導では実珟し難いず蚀える。

ではなぜ児童らは、䞻䜓的に䜜成を継続できおいるのか。コゞラ新聞䜜成委員䌚の児童ら4人ず、担任の小島早織先生にお話を聞いた。


コゞラ新聞補䜜委員䌚ぞのむンタビュヌ

児童らはこう語る。

“䜜り続ける䞭で、質が改善されたす。ずにかく打ち出し続けるこずが倧切だず思いたす。 か぀みくん
“それぞれが埗意な郚分を話し合っお圹割分担し、協力するこずが倧切だず思いたす。” はるひさくん
” おもしろいず思いながら、気持ちをこめお曞くこずが倧切だず思いたす。” たりさちゃん
“幎霢に関わらず、読みやすい文章にきを配るこずが倧切だず思いたす。” めいあちゃん

これらは協働的に孊ぶ時、倧人になっお、発信をするずきにも通ずる芁諊だ。

制䜜委員䌚のみなさんは、新聞を芋おもらい、そのフィヌドバックや反応によっお、どんどんよくなるこずが喜びずなり、次なる制䜜ぞの原動力ずなっおいるのだ。

今では圌らの勢いに刺激を受けた同玚生が、新たに新聞を発刊するムヌブメントになっおきおいる。

ではなぜ、圌らはこの新聞を発刊しようず思ったのか。

その仕掛けは、同校の図曞宀にあった。

興味がある情報に぀いお察話が起こるような蚭蚈を


図曞宀の新聞閲芧コヌナヌ

同校の図曞宀の䞀角にはコゞラ新聞補䜜委員䌚の児童たちが足繁く通う新聞閲芧コヌナヌがある。日本語の新聞はもちろん英字新聞も取り揃えおいる。

興味のある本や新聞を手に取り、その堎で友達ず意芋亀換しあえるように、テヌブルの配眮レむアりトにもこだわりが芋える。


新聞蚘事ぞのコメントコヌナヌ

たた、䞊の写真は、新聞蚘事の切り抜きにコメントを残しおいくノヌトだ。これが図曞宀入り口に蚭眮されおいる。


図曞宀を管理する孊校叞曞の宇田兞子先生

“本校で孊ぶバむリンガルの児童たちのために、意識的に蚀語を混圚させお本棚を圢成しおいたす。幌い頃から、日本語ず英語が䞊列で扱われるずいう文化を倧事にしおいたす。 たた、子どもたちが本を読了した際に、感想をノヌトにシェアしおもらえるように工倫をしおいたす。

読曞感想シェアノヌト

“次に図曞宀を蚪れる児童に、お友達のコメントが芋られるような工倫も心がけおいたす。お友達が読んだ本を知り、私が読むこずを掚薊する際にも、この仕組みは圹立っおくれおいたす。”

宇田先生は、蚪れる児童たち䞀人䞀人に、読んだ感想や考えを必ず聞き、共感するこずを培底しおいるずいう。

階段の掲瀺コヌナヌに、ブックレビュヌを掲瀺する工倫も、䞀぀の発信チャンスを児童たちに届けおいる。


階段に掲瀺される読者のブックレビュヌ

たた、コゞラ新聞も図曞宀の入り口に掲瀺されおる。新刊を楜しみに、情報を取りに来る児童も増えおきたずのこず。

ずりわけ、䞋玚生にも人気なのは、読みやすい蚘事を心がけおいる、制䜜委員䌚の䜜戊勝ちではなかろうか。


図曞宀入り口に掲茉されおいるコゞラ新聞

 なるほど、これは図曞宀に蚪れ、本を読みたくなる。このように、同校では、発信するこずが奚励され、たた認められる文化がある。

 これらの工倫はICTの導入を成功に導くだけでなく、児童たちに「発信するこず」の良さを䜓感させる倧きな芁因だず筆者は考える。

 6幎3組の担任である小島先生が、取材映像で語っおいらっしゃるように、自䞻的に続けおいるこずを、そっず埌抌しする堎づくりや声かけを積み重ねるこずが倧切なのだろう。

芋えない誰かに語る時代



むギリスの提携校ずの文化亀流プログラム

LCA囜際小孊校の児童たちは、普段の授業から自身の意思を䌝えるこずにチャレンゞをしおいる。課題ずしお取り組むのではなく、テヌマ蚭定や衚珟の自由があるなかで、発信の経隓を積んでゆく。

GIGAスクヌル構想によっお、たすたす情報流通性が高たる教育珟堎においお、子どもたちのデゞタルシティズンシップを育むのは、もしかするず、こういったリアルな珟堎での「人ず人ずを぀なぐ工倫」なのかもしれない。

芋おもらえ、意芋を亀換し、時には修正し、たた、耒めおもらえる。

そうした「人ず人の関わりの良さ」を䜓感するこずこそ、生きる力を育む重芁な基盀ずなるだろう。

匕き続き、同校の実践から目が離せない。

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